宝石の条件(特殊効果)について

シャトヤンシー(キャッツアイ)効果

人は宝石の何を見て美しいと感じるのでしょうか?


宝石の色
宝石の透明度
宝石のカット(バランス)


もうひとつ、聞きなれない言葉ですが『特殊効果』と言う美しさがあります。
色、透明度はその宝石が持って生まれたもの、
カットはひとの手により生まれたもの
『特殊効果』は???その中間ですね。


持って生まれてきて、人により見出された美しさって言う感じです。
『特殊効果』って言えば何かわかりづらいので、
9つある『特殊効果』の中で有名な例をひとつ取ってお話しましょう。


『キャッツアイ』って知っていますか?

『キャッツアイ』は宝石の名前ではなく『特殊効果』の名前なのです。
猫の目のような光の帯がでる現象をシャトヤンシー(キャッツアイ効果)と言います。


『キャッツアイ』がでる一番高価で有名な宝石がクリソベリル・キャッツアイです。
そのほかにもトルマリン、アパタイト、エメラルド etc 沢山あります。


何故、このような光の帯が出るのかというと、
内包物(インクルージョン)に原因があります。
宝石の美しさが透明度だとすると
内包物があると透明度が失われるため、大きなマイナス要因になります。


内包物は、宝石にとって大きな低品質の要因です。


しかし、この内包物は針状で同じ方向に並んでいます。
サラッとした女性のロングヘアーを想像してください。
頭のちょうどカーブしたところに光があたると髪のラインに直角の光の帯がでます。
これが、『キャッツアイ』です。


宝石もカボションカット(ドーム型)にすると針状内包物の方向に対して直角に光の帯が出ます。
欠点を長所に変えた瞬間です。


『特殊効果』は人で例えるなら特技、技能かもしれません。


持って生まれた素質と人により磨かれ見出された、その人の個性だと思います。


字がきれい、ピアノがうまい、語学が堪能、スポーツ万能、etc
その特技、その魅力でより輝くやつ。。。
それが特殊効果です。
あなたの周りにもいませんか?そんな、『特殊効果』なやつは。。。