4Cをふりかえって

スクラッチ

ダイヤモンドの4Cで、最も分かり易かった「C」はカラットでした。
 覚えていますか?1Ct(カラット)は、0.2gのことであり、重量を意味しています。


この「C」がなぜ分かり易いかというと、電子秤にダイヤモンドをのせるだけですから、どこでも、誰が行っても答えはいつも同じです。
 次に、カットの「C」はダイヤモンドが持って生まれた特性ではなく、「4C」の中で唯一、人の手によるものでした。


そしてダイヤモンドが輝くか、輝かないか、その分かれ道になるのもこの「C」でした。しかし、理想的なカットになればなる程、磨きすぎて小さくなってしまうため、カットする人、すなわちカッターは、最高のカットを目指しながら重量をなるべく減らさないようにと、その狭間でダイヤモンドに命を吹き込んでいることをお話ししたいと思います。


カットのグレードの出し方はといいますと、寸法を測り、計算をすればいいだけですから、これも器具の使い方さえ慣れればカラットの「C」と同様に分かり易い「C」という事ができます。
 3つ目の「C」はカラーです。今までの2つの「C」は「測る」事から数字が明確に「C」が決定し、熟練ということは関係ありません。


しかし、カラーでは少し熟練が要求されます。


「マスターストーン」と呼ばれる基準になるダイヤモンドと比べることで「C」が決定されるのです。
微妙な色の違いですから、人によって意見が違ったりすることもあります。
色の感じ方がランクを決定付けるのです。
従って、検査をする人の体調はとても大事で、二日酔いのグレーダーなどはもってのほかです。


どうですか?


いままでの3つの「C」を振り返ってお話しましたが、思い出していただけたでしょうか?

写真:テーブル(ダイヤの一番大きい面)の1時方向にある白いラインが表面にある引っかきキズでスクラッチと読んでいます。