グレーディングレポート最後に。。。

ダイヤ(原石)八面体

証書に記載しているのは、文字と数字だけですが、その内面にはダイヤモンドと同じく、鑑定士の色々な思いが内包されています。


婚約指輪として贈られたダイヤモンド、結婚十年目のプレゼントとして贈られたダイヤモンド、また、母から娘へと受け継がれたダイヤモンドなど、決して忘れられないものばかりですが、時とともに、その思い出も内包されていく事でしょう。


ダイヤモンドの語源は「アダマス」からきています。
これはギリシャ語の「征服し難いもの」という意味です。
地球上で、最も硬いことを物語っている表現です。


南アフリカのダイヤモンドは十一億年から九千万年前の間に地表に噴出したものと考えられています。


また、人類が初めて手にしたのは、紀元前七〜八世紀のインドで、工具としてすでに使われていました。その頃の人々がまだ磨かれていないこの硬いダイヤモンドを見て、どう感じたのでしょうか?


当時の人と同じ想いにひたりながら、写真(ダイヤモンドの原石)を見ていただけたらと思います。今までと少しでも違った感じでダイヤモンドと接していてだけるなら、お話してきたことをうれしく思います。

写真:ダイヤモンド原石(宝石用)の面にトライゴン(三角のマーク)が確認できます。3月26日の写真にもトライゴンが確認できます。これは、その面が研磨していない証(ナチュラル)になります。