張り合わせ石の鑑別

ダイヤ風張り合わせ石

どうしてこんな加工しているのでしょうか?それにはそれなりに『なるほど』があります。

①アルマンディン・ガーネットの色は、ガーネットが薄いためその色の影響を受けることは無く、張り付ける『ガラス』の色になります。若干、アルマンディン・ガーネットの影響を受けたとしても『安っぽいガラス』の色を逆に渋く演出します。
②アルマンディン・ガーネットの内包物がその石の天然内包物と思ってしまいます。『ガラス』の上に貼り付けることによって『保護』の役目をします。キズが付きにくくなり『硬い宝石』のイメージを受けてしまいます。

写真の宝石もやはり『張り合わせ石』です。ダイヤモンドは『キラキラ』が美しいですが、余りに『キラキラ』過ぎても安っぽいキラキラだとばれてしまいます。そこで、『キラキラ過ぎる石』と『キラキラしない石』の張り合わせ石が生まれます。

鑑別方法は、『張り合わせ箇所』を確認できれば一番明確ですが、『張り合わせ箇所』の気泡を見つけるのもおこたってはいけません。写真には『気泡』が確認できませんが、ピントを内部に移していくと見えてきます。

宝石鑑別の基本は、『きれいな〜』と、正面から宝石を見るだけではなくて、違った角度からも確認すること そして、透明石なら内部に少しづつピントを合わせることです。そうすれば、宝石からのメッセージがわかります。やっかいなのは、『不透明石』です。内部がまったくわかりませんから・・・不透明な奴を知りたければ慎重に・・・