ジルコン その2

カルサイト

現在、市場で多く出回っているダイヤモンドの模造石としてキュービック・ジルコニアがあります。(人工石モアッサナイトも話題をよびましたが・・・)
今ではこの人工キュービック・ジルコニアが一見ダイヤモンドに一番良く似ており価格も低価格で安定しているため他のダイヤモンドの模造石は影を潜めてしまっている程になりました。

キュービック・ジルコニアとジルコンの見分け方

さて、このキュービック・ジルコニアですが化学組成はZrO2です。
今回の主役であるジルコンはZrSiO2、即ちジルコニウムの珪酸塩であることが化学組成からお分かりいただけると思います。
名前も似ているし、ZrO2とSiの化合物がジルコンですから混同するのも無理はないかもしれません。


ごく簡単にこの二つを見分ける方法は。。。
その宝石を通して文字か、何か見てみるとジルコンは二重にダブってみえます。
これはキュービック・ジルコニア単屈折に対してジルコンは複屈折という特性の違いからなる現象です。


(写真を見てください。これは最も分かりやすい複屈折の現象で、物が二重に重なっていることが分かります。例えばダイヤモンドやキュービック・ジルコニアにはこのようなことは起こりません。写真はカルサイトという鉱物です)


では次にジルコンの本質に迫ってみたいと思います。